■基調転換の境目

の転換を示すかといえば、それは違う。  過去の実績からすると、基調転換は、200日線を5%以上、基調と逆方向に動いた場合確認されるものであり、今回に当てはめたら112―113円を超えるかが基調転換の境目になるだろう。  ドル安基調が展開する中で、ドルが基本的に200日線を下回って推移する、またはその逆にドル高基調が展開する中で、 資産運用200日線を基本的に上回って推移するのは当然だ。ただし、まだ基調が転換しない中でも、今回のように200日個人向け国債線まで戻ったり、逆方向に5%近くまで振れることは、これまでもあった。  その意味では、今回の場合、112―113円程度までドル続伸となっても、ドル安基調は変わっていない。  ドル円と200日線の関係を見ると、1つのトレンドの中で逆方向に動いた局ipo面でも、200日線からのかい離率は5%以内にとどまるというのが基本だ。別の言い方をすれば、トレンド転換は、200日線からのかい離率が、逆方向に5%以上拡大することによって事後確認できる。  さて、これを今回に当てはめると、昨年6月から展開しているドル安・円高基調の中で、ドルはこの間200日線を大きく下回ってきたわけだが、3月の95円でドル安も一服。最近にかけて200日線を回復してきた。  ドル安トレンドが続いている中でも、それと逆方向、つまり200日線を最大で5%近く上回る可能性はありえなくない。  単純計算すると112―113円程度ということになる。これは、そこまでドル高が進むという話ではなく、最大でその辺までドル高になっても、ドル安基調は変わらないということだ。  私は、現在は円高の「中休み」に過ぎず、いずれ円高第2幕に入ると考えている。  つまり、対円でのドル安基調はまだ続いていると考えており、そうであれば、その間の円戻り安・ドル戻り高も115円を超える可能性は基本的に低いと考えている。=蒼い稲妻= ヒラリー氏の処遇は 最有力は院内総務?  歴史に残る大激戦を演じた米大統領選の民主党・候補者争いは、今月7日ついにヒラリー氏が選挙戦からの撤退を発言し、選挙戦に終止符が打たれる格好となった。  そんななか、早くもヒラリー氏の今後の処遇について話題となっているという。  そこで今回の当コーナーでは、ヒラリー氏の処遇について米国のマスコミなどで指摘されている主な4つのポストに付いて簡単に報じてみたい。  @副大統領  いうまでもなく、大統領に次ぐ全米ナンバー2のポスト。オバマ氏が弱い、白人男性の労働者階級や高学歴の女性などにヒラリー氏は逆に非常に強い。したがって、ヒラリー氏が副大統領候補となれば、オバマ氏の弱点を補うことが出来るため、専門家のあいだでは「理想的なコンビ」とも指摘されている。確かに、実現すれば共和党サイドにとって、かなりの脅威となることは間違いなさそうだ。  しかし長い戦いを通じて両者の関係はかなりこじれている。実現は困難との見方も。  A上院院内総務  大統領、副大統領に次ぐ全米第3位のポストか。多数派を占める議会における最高指導者、党の代表者となるだけに、4年後の再チャレンジを考え「ハク」をつけることを主眼とすれば、もっとも最適なポストと言えよう。  もちろん本人次第だが、もっとも可能性が高そうだ。  BNY州知事  決して低いポストではないが、それでも副大統領や院内総務に比べれば見劣りする。しかし、それでもなお、本人が就任に意欲を見せているとの情報もある。  最大の理由は、米政界におけるジンクスとして大統領を目指すには有力州の知事を務めていることが就任への近道と言われていることだ。事実、夫であるビル・クリントン氏も州知事から米大統領へとのぼりつめた人物である。  C最高裁判事  いわゆる「三権」のひとつであり、その長ということになる。ポスト的には終身であり、みずから辞任を申し出ないかぎり半永久的に留まれる。  最長8年しか出来ない米大統領の任期と比べるまでもなく、全米に及ぼす様々な影響という意味では、群を抜く重要職との声は少なくない。またステータスの高さも副大統領には及ばないものの、院内総務クラスと言えよう。(鹿の角) 悩ましい相場・幻の影 シナリオに決め手なし  インフレとサブプライムの余波の中で、市場は揺れている。典型的なのは、英国市場だろう。キング英中銀総裁は「インフレを目標水準に戻すバンクレートを判断するのは不可能である」と嘆いた。それもそのはずだ。  例えば、5月の小売売上高である。サブプライムの問題、物価上昇の問題などから消費者は財布の紐を締めて、小売り売り上げは前月比でも前年同期比でも減少するものと思われていた。  ところが、ふたを開けてみるとの前月比3.5%という、少なくとも20年ぶりの大幅増加となってしまった。本当にサプライズとしかいいようがない。なんと言ってもコンセンサスでマイナス0.1%、弱気な投資家はさらに落ち込むことすら予想していたのだから。英短期債は乱高下、短期市場も25bsも下落した。  被服の売上高が前月比9.2%も伸びたのだが、これといった季節的要因は無いという。しかしその他もこれといって下がったものはなく、全体的に強かった点が驚きだ。いつのまにか、短期市場は「次は利上げ」にシフトされてしまったが、英国では現在、来月にバンクレートを引き上げる確率を約3分の1と判断している。住宅の値下がりが続いている中で、このような消費拡大が続くのかが、焦点になってくるだろう。  ギーブ英中銀副総裁は「よりタイムリーな消費支出指標は弱さも拡大していることを示唆している」としていることから、政策金利変更はおそらく無いのであろうが…。  センチメントは世界的に債券にとって良くないようだ。スイスでは中銀が金利を据え置き、市場の半分近くを驚かせたにもかかわらず、利回りが上昇。一方、カナダでは、インフレ総合指数や卸売売上高が予想よりも強かったことから、下落に拍車がかかった。米短期債もまた、予想を下回るデータにもかかわらず弱まり、米国債のイールドカーブはフラット化した(短期金利の上昇が大きく、長期金利はほとんど動かなかった)。  為替市場でも「強いドル」への信認が揺らいでいる。サブプライムがらみの格下げの話や、米ダウの下落などでにわかにドル安となっているのだ。投資家はリセッションシナリオからインフレシナリオへ大きな振幅を経験した後、いずれのシナリオにも決め手が欠くことが明白になって悩んでいるのだろう。(石上) 国内市場は生き残れるのか? 取引所の思惑と温度差  ∨…総合  「デリバティブ(金融派生商品)が強い取引所ほど、世界的評価が高い」―この東証トップの認識はおそらく正しい。と同時に、彼らのデリバティブ取引の実績が、ライバル大証に見劣りすることもまた事実。2月にシステムトラブルを起こした東証が先週、ミニTOPIX(東証株価指数)先物を上場した。再来年の目標が、昨年のデリバティブ取引実績の2倍という。上場初日からの出来高は、「ラージ」となるTOPIX先物の約10分の1となる5000単位弱。ご祝儀相場とはならなかったようだ。「個人投資家へのリスクヘッジ手段の提供」との認識から、いわゆるデリバティブを扱うネット証券などへ熱心なプロモーションを展開していたとも聞くが、実際証券各社の反応は鈍い。  また、来月からの無議決権優先株の上場本格化についても、ソフトバンクの上場断念や伊藤園の優先株株価低迷など、取引所と企業側との温度差は明白だ。激化する市場間の生き残り競争に国内市場は生き残っていけるのだろうか。  ∨…債券市場  ある米系資産運用会社が投資先としての日本に対する見通しを調査したところ、海外の運用機関などが、各アセットクラスのなかで、一番の弱気見通しとしたのが、日本国債(60%)。次いで、外国債券(44%)だったという。これ以上の金利低下も見込み難いなか、後述、過剰な利上げ観測を受けた世界的な債券売りの流れにも変化がみられそうな一方、さらなる債券売りの動きとなれば、国内では2%以上の長期金利が常態化するのか、気になるところだ。  ∨…為替  市場は、欧州中銀の7月利上げを予想する一方、米国も年内0.75%の利上げを見込むほど、利上げ期待は行き過ぎていた。今週開催のFOMCでは金利据え置きがほぼ確実視されるなか、米国ではインフレ警戒と景況感悪化懸念との綱引きが当分続きそうだ。一方、この先のドル円相場をみれば、ドル安修正の動きに変化がみられるのかどうか。週末の鉱工業生産や来週の日銀短観の結果に注目しておきたい。(和千) 介入の可能性が出てきた 米為替政策転換の「真相」  ポールソン米財務長官が為替介入について言及したことが注目を集めている。  実際介入がいつあるかはともかく、これが米政府の通貨政策の大きな方針転換であることは間違いないだろう。一言でいえば、市場実勢追認主義から介入主義への転換ということだろう。  米財務省は、昨年12月に議会へ為替政策の報告書を提出したが、その中で多くの割合を割いて展開していたのが日本政府の為替市場に対する「口先介入」批判だった。  日本政府では、昨年11月初めに、この局面で最初に110円割れの円高・ドル安となった局面で、福田総理自らが英FT紙に登場し円高懸念を表明した。昨年12月の米為替議会報告の中で、最大のやり玉にあげられたのが、この「福田発言」だった。  その後、今年に入ってあらためて110円を本格的に割り込み、円高・ドル安が進み始めると、日本政府はそれを結果的に黙殺した。これまで見てきたことからすると、それは円高容認に転換したというより、むしろ米政府に「口先介入」を牽制された結果、身動きがとれなかったということではないか。  こんな具合に、他国の「口先介入」ですら猛烈に批判していた米政府が、今回「口先介入」に動いたというわけだ。それは「口が滑った」ということではなく、きわめて意識的であり、つまり為替政策の大方針転換の可能性が高いものだろう。  実際のドル買い介入は、金融政策と整合的、つまり金融緩和から引き締めへの転換がおこなわれない限り、本格的、持続的なものにはならない。また協調介入なら、ECBが金融緩和に転換し、ユーロ売り介入が可能にならないかぎり、持続的な実施は無理だ。その意味では、すぐのドル買い介入実施は過剰期待で、空振りに終る可能性があるだろう。  ただし、これまでの市場実勢追認主義の中では、ドルが95円を割れても介入の可能性は基本的になかったところが、実勢追認主義の修正、転換ということで、介入の可能性は為替水準や動き次第というもちろん前提条件つきではあるが、現実的になってき