米国は世界の需要の50%のシ
外貨預金ェアを持っていたからだ。しかし米国の需要は今や全世界の25%程度に過ぎない。低インフレと高成長というグリーンスパン神話は結局発展途上国が本格的に世界経済に参入する前の一時的奇跡の均衡状態に過ぎなかった。(石上) 円安メリット期待に追い風 欧米株式市場暗雲漂う 今の日本の投資業界に
不動産投資不足しているもの、新たにすべきこと―証券業協会は、この解決のため、政策提言する懇談会を設置するという。「貯蓄から投資へ」の取り組み、個人投資家の活性化…。ただ、そんな掛け声とは裏腹なことも起きている。来年1月に予定される株券電子化。金融庁は今、証
CFD券会社へ対応を急がせているが、同協会が以前「楽観でき
投資信託ない」としたように、一部対応が遅れている会社もあるようだ。この先、投資家への影響も懸念されるこの事態。現場で何が起きているのか把握せぬままでは美しいスローガンも台無しとなろう。 さらに為替に注目すると、先日の日銀短観で示された08年度の想定為替レートが、1ドル=102.74円。05年6月調査以来、想定レートが「円高」方向へ乖離した。今後、輸出関連が、「円安メリット銘柄群」となる構図も容易に想像がつく。先日利上げしたECB、市場では追加利上げ観測が後退している上、トリシェ総裁までもが「強いドルは米国の国益」とのメッセージを発する現状は、少なくともドル安一
商品先物取引辺倒も想像し難い。「円安メリット」期待へも追い風となろうか。(和千) 金融当局は身動きがとれなくなった 米利上げ予想の「異常性」 雇用統計は、金融市場でも最も注目される統計だが、金融政策への影響も大きいことで知られている。とくにこれまで失業率上昇中に利上げとなったことは基本的になかったという。 その失業率は、6月初めに発表された5月分が前月の5%から一気に5.5%へ急上昇となった。上述のように、失業率上昇中の利上げは基本的に前例がないということでは、当面の利上げはまずありえないということになっていただろう。 また、FRBでは、年末時点の失業率の予想を中心5.5%程度、レンジ5.3―6%としている。その意味では、失業率はFRBの予想の範囲内での悪化となっているが、一方で決して予想より良いということではないだろう。 6月25日FOMC前まで、金利市場は年内3回程度の米利上げを織り込んだようになっていた。 ただこれまで見てきたことからすると、それはこれまでの常識からは考えにくいことだった。これまでの常識からすると、失業率が5.5%を大きく下回る動きにならないかぎり、年内利上げは難しいだろう。 このように、失業率急上昇の中で早期利上げを織り込むといった具合に、この間金融市場がある意味で非常識ともいえる動きになってきたのは、FRB等によるインフレ警戒の強調が影響したことだろう。景気不安が残る中でも、一方でインフレ対策のために利上げを急がなければならなくなっていることも事実だろう。 景気後退と物価上昇の同時進行をスタグフレーションというが、そのリスクにさらされているFRBの立場は、2000年当時のECBに似ている。スタグフレーション懸念の中では、金融当局は身動きがとれなくなる。 2000年のユーロ圏はまさにそういった状況となり、ECBは当初こそユーロ安けん制の「口先介入」に動いたが、やがて実際には動けないことを見透かされた形でユーロ安が止まらなくなっていった。 現在のFRBとドルの置かれている状況は、この2000年当時のECBとユーロの置かれた状況に似ているだけに、いずれは口先介入の効果が限界に達し、協調介入を催促するドル一段安へ向かっていくリスクは頭に入れておきたい。=蒼い稲妻= 金融市場の関心は低い 北海道洞爺湖サミット 7月7日から9日まで、北海道の洞爺湖でサミット(主要8カ国首脳会議)が実施される。 改めて指摘するまでもなく、いま現在、世界を取り巻く環境は非常に厳しいものがある。これは様々な意味でそう言えるが、敢えてひとつだけを指摘すれば、やはり原油価格を筆頭にした商品価格の高騰問題だろう。決して日本に限ったものではなく、それで頭を痛める国は少なくない。当然洞爺湖サミットにおいても主要な議題なひとつに挙げられている。 また金融市場の観点から言えば、異例とも言える米政府要人揃い踏みのドル安牽制が発せられていることもあり、それに関する議論についても一応注目されている。 したがって、もっと注視されてもよいサミットだが、厳戒態勢を取り始めた警備陣などとは裏腹に為替など金融市場においては、いまひとつムードが盛り上がらない。 いったい、それは何故なのか、複数の市場参加者の話を聞いたところ、答えは至極明快で「会合にほとんど期待していないから」―だった。 そこからさらに一歩進め、「何故期待していないのか」についてヒアリングをすると、大きくは2つの回答に収斂された。 ひとつは、日本の福田総理と米国のブッシュ大統領を筆頭に、ドイツ、英国、フランスなども内閣に対する支持率が低迷しており、政権がガタついている国ばかりであるということだ。つまりサミットとは、リーダーシップに疑問符の付く指導者ばかりが集まる会合で、別の言い方をするならば「外交よりも内政が大事。サミットに出席している場合ではない国ばかり」と言えるかも知れない。 またサミットは「主要国」と銘打っているものの、集まる顔ぶれをみると、そのなかには中国やインドのほかBRICsと呼ばれる国がひとつも含まれていない。したがって、「ここ最近の世界経済、あるいは生産や消費などを牽引する国が参加しない会議で新しいことが決められるのだろうか」(外資系為替ディーラー)という疑念を抱く向きが少なくないことも当然と言えよう。 あまり軽視し過ぎると、足元をすくわれる危険性もないではないが、為替など金融市場の観点から新たな合意がなされる可能性は低いそうだ。(鹿の角) 歪な国内ローカル市場 海外勢もそっぽを向く 今回、筆者はアジアと中東の中央銀行や投資家と話しする機会をもったが、今更ながら日本の地位低下に悲しい思いがした。 日本は米国の経常赤字の50%近くを稼いでいた時代があったが、それは遠い昔の話。経常赤字の多くは、途上国、たとえば中国からである。残念なことに、彼らはその膨大な経常黒字を円で運用する気がない。ユーロが完全な第2の基軸通貨となり、中央銀行が外貨準備を徐々にユーロ・シフトしているのに対して、嘗てマルクと同程度、いやそれ以上の流動性を誇った円を外貨準備に採用する気はない。外貨準備の対象にする、しない、など大したことはないではないか、と思うかも知れない。それが、大問題。米国は、金利低下は早いが、金利上昇には一定の歯止めが掛かりやすい。なぜなら、金利が上昇すると、割安と考える「様々な投資家」が米国債を買うからである。中でも、本邦を含めて海外中央銀行は頼りになる。なぜなら、中央銀行は安全性の観点から米国債を買う。さらに、放っておけば自国通貨切り上げになってしまう彼らの立場から見れば、外国通貨売り自国通貨買い介入は全く考えられない政策。自国通貨買いは、結局国内に通貨を還流させ、さらに流動性を供給、金余りなってしまう。成長国はむしろ金利を引き上げ、インフレを抑制したい。実は、本邦もほぼ同じ立場。毎日ドルがたまっていくので、ドルの余剰を運用するしかない。そうした中央銀行や外貨を貯め込んだ企業が運用として米国債や欧州債を買う。だから市場に厚みがある。 振り返って本邦。何しろ、海外の投資家が積極的には投資対象としていない。インデックスに追随するパッシブ運用をする機関投資家くらいだ。結果として、米国に占める外国投資家の割合は15%以上、ユーロですら10%以上といわれているのに、円債市場の外国投資家のシェアは5%前後、もしかしたらもっと低い。世界最大の借金国の国債は、ローカルマーケットに過ぎない。10年以下は金融機関、10年超はすべて生保などといういびつな市場が形成されてしまった。みんな同じ方向を向くから、崩れたときはひどい。買い手が全くいなくなる。それがこの5月からの金利急騰局面の真の原因である。本当に外貨準備の対象にされない通貨は、惨めだ。(石上) 日本株の強味は3点に集約 日本株はまだ買えるか ∨…総合・日本株 08年3月末での外国人投資家による持株比率が5年ぶりに低下し、27.6%となったと伝えられたが、市場の関心は、この先もまだ日本株を買えるか否か、にある。期待が高いのも無理はない。5月、1万3000ドル超だったNYダウは先週、1年9カ月ぶり安値水準に沈んだが、資金流入の続いた日本株は、世界の主要国における株価指数をアウトパフォームしていた。 理由は、多くが指摘するように、以下の3点に集約されよう。まず、世界的なインフレ圧力の高まるなか、日本のインフレ許容度が高いと受け止められたこと。次に、原油高を背景に、アジア各国株の不安定さが嫌気されたことによる避難先として、日本株がクローズアップされたこと。そして、エネルギー効率の優位性からも日本への見直し機運が高まったこと。 では、下半期以降もこうした流れは続くだろうか。 ∨…日銀短観 前述、避難先としての日本株選好には、たとえば、未だオーバーウェイトとなっているアジア株の状況や欧州系投資家による、日本株比率引き上げの動きを指摘するレポートもあるが、日本経済のファンダメンタルズに対しては楽観視すべきではないだろう。その意味で、6月日銀短観には要注意だ。業況判断DI(大企業製造業)の事前予想は、+3前後。3月からの大幅悪化は避けられず、すでに株価へは織り込まれたとも考えられる。ただ、企業マインドの悪化が予想以上なら、6月までの戻りに対する半値押しとなる東証指数1290を割るようなネガティブサプライズも想定しておきたい。 ∨…為替 独IFO景況指数が下振れの一方、独輸入物価が高い伸びを示すなど、景気減速とインフレ警戒への両睨みとなるユーロ圏。3日のECB理事会では、0.25%利上げが有力視されているが、ここにきて、8月政策委員会開催との報も市場での憶測を呼んでいるようだ。ユーロの対ドル相場についていえば、これまでのレンジ1.52〜1.58ドルからのブレイク後の動きに注目してみたい。(和千) 2008-06-27 いまは「円高」の中休みである ドル安調整と転換の境目 ドルの200日移動平均線は現在108円程度だ。つまりこの間対円でドル安が展開する中で、200日線を大きく下回っていたドルが、最近にかけての上昇で、200日線を回復してきたわけだ。 では、これはドル安基調